加茂の神社・仏閣
【神社】

◎八幡神社(荒川)荒川八幡神社

 正長元年(1428年)に建立された神社で、荒川地区(荒川2号)の氏子で祀っています。
 昔の土佐街道(西条から高知へ至る道のこと)に通じる「李(すもも)~荒川線」から50m程下ったところにあり、鳥居をくぐって、80段の石段を降りると社殿につきます。
 ご祭神は、「応神天皇(おおじんてんのう)」、「菅原道真命(すがわらのみちざねのみこと)」、「 雅彦霊命(まさひこれいのみこと)」の3神をお祀りしています。

◎高智神社(千町)高智神社

 約1200年の歴史があると言われている神社で、 高智明神、古森明神、妙見社、幸神(さいのかみ)としてまつられ ていたものを合祀した神社です。
 神社へと向かう道の入り口には、ハゼの大木で造られた灯篭があります。
 明治4年までは、「高知神社」と呼ばれていましたが、神社庁へ「高智神社」と登録されたため、以後は「高智神社」と呼ばれるようになりました。
 御祭神は、応神天皇、神功皇后 外十柱の祭神です。高智神社の秋の祭礼は、毎年10月の第1日曜日に行われています。
 境内社として、大物主命を祀る金刀比羅宮(ことひらぐう)と祇園宮が祀られています。

近江(おうみ)神社近江神社

 千町の開拓者「伊東近江守祐晴」をお祀りした神社で地区の人々からは、「近江さん」 と呼ばれて親しまれています。
 「伊東近江守祐晴」は、豊臣秀吉の四国征伐の際に、当時四国を領していた長曽我部元親の命令で、石川備中守の 援軍として、高峠城に向かいましたが、時既に遅く城は火炎に包まれ落城寸前でした。その際、土佐へ向かって落ちのびようと していた石川備中守の息子虎千代丸と遭遇し、しばらく土佐の様子を伺うため土居に居住しました。その後、虎千代丸の一行は土佐へ赴きましたが、近江守は地味肥え拓けば千町歩もあろうかと、千町(せんじょう)と名付け開拓に専念し、現在の千町の田畑が拓けました。 近江神社は、山の中腹の平坦地が広がっている「土居平(どいなる)」呼ばれるところに祀られています。

◎藤咲神社藤咲神社

 千町から市道を登り、藤之石本郷集落へ入るとすぐに藤咲神社があります。建立年代は不詳ですが、古くから藤之石本郷地区の氏神様として祀られており、祭礼日は高智神社と同じ10月の第一日曜日です。
 ご祭神は、応神天皇を祀っている八幡神社です。
 元々は藤咲八幡宮と呼ばれていて、昔藤の大木があったことで この名前がついたと言われています。

明見(みょうけん)神社明見神社

 八之川にある神社で、星をまつる神社と言われています。建立年代は不詳です。
 北辰 (北極星)を信仰して妙見菩薩(北斗七星を神格化した菩薩)とする仏教から転じて、その菩薩の名前によって、すべてのものをよく透し見る力を持つ神仏と考えられています。
 御祭神は、「可々背男命(かがせおのみこと)」と「大己貴命(おおなむちのみこと)」、「市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)」です。
 境内社として、大物主命(おおものぬしのみこと)を祀る金刀比羅宮が祀られています。
 かつては、10月17日の祭礼に日に、獅子舞や餅投げをしていましたが、集落の過疎化により無人の集落となり、現在は行われていません。

◎筋神神社筋神神社

 豊臣秀吉の四国征伐の際に討たれた高峠城の虎武丸と生母菊姫を祀った 神社です。
 筋病に効験ある神様として祀られ、今でも多くの人が訪れています。 姫は生前冷酒を好んだため、願いをするときには、オリカケダルに御神酒を入れて供えます。

 祠の手前の道横には、青石の石碑が建っています。
 石碑には、
「つゆ超えし土佐大峯の我が一行
              越すに越されぬ天正の役」
とあります。

◎天満神社天満神社

 中之池の氏神様です。ご祭神は、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)、可過槌命(かぐつちのみこと)、稚日女命(わかひるめのみこと)、素戔鳴命(すさのおのみこと)です。創立年代は不詳ですが、奉納されている狛犬や灯篭などを見ると、相当の間、風雨の景況を受けており、古くから創立されていると思われます。
 祭礼は春と秋の年2回行われ、当日は境内に高張灯篭や幟(のぼり)を掲げて、集落内及び出身者が集まり楽しいひとときを過ごします。境内社として、手力男命(たぢからおのみこと)を祀る東宮神社が祀られています。

六十余惣(むそよそ)神社

 風透にある神社で、創立年代は不詳です。社名の由来は、風透の集落内にお祀りされていた六十余りの神々を合祀したことにあると言われています。集落の中央部にあり、石造りの鳥居をくぐると苔むした参道が続いています。境内には姫宮神社をはじめとする境内神社が四社あり、本殿同様に立派な社殿でお祀りされています。ご祭神は、「大国主命(おおくにぬしのみこと)」と「事代主命(ことしろぬしのみこと)」です。
 境内社として、姫宮神社と山神社が祀られています。
◎正八幡宮
 止呂橋のたもとにある下津池の八幡神社です。神社には急な石段を登り参拝します。止呂橋を見下ろす岩の上に鎮座していて、狭い境内からは止呂橋を見下ろすことができます。
◎止呂神社  笹ヶ峰への登山口、吉居集落へ向かう止呂橋の近くにある下津池の氏神様で、創立年代は不詳です。
 ご祭神は応神天皇と高龗神(たかおかみのかみ)をお祀りしています。龗(おかみ)は龍の古語であり、龍神を意味します。
 10月の祭礼は、幟(のぼり)や幕を掲げ、集落全員が参列するほか、県外に移住した氏子も帰省されています。
 境内には、失せ物の神様として霊験新たかな「妻白神社」があり、県外からも多くの参拝者が訪れています。

◎東宮神社  国道194号線から荒川集落へと登る市道の入口にある神社です。ご祭神は、東宮明神です。
 大保木山の東宮神社の祠が洪水の際に流れてきてこの地に留まったため、ここを東宮と名づけたのが、ここの地名の由来です。この地に小さい祠を建てて、東宮明神を祭ったのが、神社のいわれになっています。
◎天満宮
◎天野神社
◎山父神社
◎子守神社
◎山父神社
◎貴布祢神社(きふね)
【仏閣】

◎大福寺大福寺

 天平12年(西暦740年)行基菩薩によって瓶ヶ森に建立されましたが、天正年中(1573~1592年)兵乱によって焼失しました。その後慶長10年(1605年)寛順上人によって現在の地に遷座されました。
 本尊は「延命地蔵菩薩」で通称「目引き地蔵」という名前で親しまれています。修復の際、京都にお迎えに行ったところ、いくつかのお地蔵様があり「大福寺のお地蔵様、お迎えに来ましたよ。」と言うとその中の一尊が目配せをしたと言われています。その後、その話を聞き、目の病に苦しむ人々が願をかけると不思議に治ると言われています。
 平成18年5月に瓶ヶ森から荒川に遷座して400年を記念し、本尊の100年目のご開帳と併せて遷座400年記念大祭が行われました。

◎誓願寺誓願寺

 誓願寺は、千町の中央を流れる中谷川の中流にあり、開祖は応永年間)1394年~1427年)で、本尊は十一面観世音菩薩、脇仏として薬師如来、地蔵菩薩の三体を祀っています。東西約50m、南北約77m、約40haの敷地には、本堂、山門(鐘つき堂)、庵庵があります。昔は、現在の近江神社境内にあり、約2倍の敷地であったと言われています。


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