2006年 (山を歩く・その12) 


堂ヶ平の権現様と黒森山(登山口〜宿〜西山越〜沓掛山〜黒森山〜堂ヶ平の不動明王
                             〜黒森山〜沓掛山〜西山越〜宿〜登山口
 

                                                              平成18年7月15日
今から50年以上前、笹ヶ峰に遷座する目的で120sもある不動明王を新居浜から担ぎ上げ、途中力つきて黒森山の手前の堂ヶ平に据えたと言われている。この権現様を一目見たくて出発した。絶好の登山日和、笹ヶ峰の登山口から西山越を経由して沓掛山の山頂へ。その後、いまだ登ったことのない黒森山、そして堂ヶ平に据えられている権現様を目指して尾根筋を歩いて行った。
【当日のコース
自宅発→登山口(6:00)→宿(6:50〜6:55)→西山越(7:20)→沓掛山(8:00〜8:35)→黒森山(9:08〜9:26)→堂ヶ平の権現様(9:45〜9:50)→黒森山(10:37〜10:50)→沓掛山(11:30〜11:48)→西山越(12:20)→宿(12:44)→登山口(13:22)→自宅着
早朝5時過ぎに出発。吉居林道から見上げた黒森山と沓掛山。天気もまずまず。目指す権現様はどのあたりにいるのだろう。 6時前、笹ヶ峰の登山口に到着。ここへ来るのは今年の2月以来5ヶ月ぶり。今回はまず沓掛山を目指して登る。
登山口を午前6時ちょうどに出発。早朝なのですがすがしい空気。なんともいえない気持ちのよさ。 10分ほどで、又兵衛岳が真正面に見える場所に到着。切り立った崖になっている。本当にあの上に登ることができるのだろうか。
50分ほどで宿に到着した。ここに来るとほっと一息と言うところ。5分ほど小休止。 山の中腹に平坦地が広がっている。昔の木炭の集積地。当時のなごりが所々に残っている。
宿から西山越にむかって進む。歩きやすい道。石鎚山がきれいに顔を出している。今日は見晴らしがよさそうだ。 ゆっくり歩いて25分ほどで西山越に到着した。木々の間から差し込む朝日がまぶしい。
朝のすがすがしい樹林帯。この道を歩くだけでほんとうに気分が癒される。何度でも歩いてみたい道のひとつだ。 目の前に沓掛山が見えてきた。ここからきつい登りになる。今日は天気がいいのでそう苦にならないだろう。
東の方向を見ると赤石山系の山々が見えた。東赤石山へは次回ぜひ登ってみたい。 正面にはちち山(左・1855m)と笹ヶ峰(右・1859m)。昨年の7月、初めてここへ登った。僕に山登りの魅力を教えてくれた山だ。
ちち山から「ちち山分かれ」へと続く稜線。1週間前に歩いた道を確認してみる。このルートもまた歩いてみたい。 しばらく登ると、伊予富士から石鎚山へと続く四国山地の山並みが見えてきた。今日は本当に見晴らしがいい。
尾根筋から新居浜方面を見ると、東平の銅山の里が下の方に見えてきた。 新居浜市街地もよく見えた。向こうに見えるのは新居浜の大島かな?こうしてみるとほんとに陸地に近い。
沓掛山山頂間近。息を切らしながら最後の坂を上る。天気がいいので上り坂も苦にならない。 午前8時、登りはじめて2時間で沓掛山山頂に到着した。山頂の標識が新しくなっていた。
山頂から見た笹ヶ峰(1859m)。ここから見ても本当になだらかな山容だ。笹ヶ峰も昨年11月以来登っていない。また登りたいものだ。 笹ヶ峰の隣には寒風山(左・1763m)と伊予富士(1756m)が見える。その右側には東黒森(1735m)。※クリックで拡大します。
こちらは西黒森(左・1861m)と瓶ヶ森(右・1896m)。
※クリックで拡大します。
石鎚山(1982m)もきれいに見える。
自念子の頭と西黒森の稜線の向こうには、手箱山(左・1806m)と筒上山(右・1859m)が見えた。※クリックで拡大します。 いつも見上げている又兵衛岳が目の下に見える。どこからみても切り立った山。以前、あの近くまで尾根を歩いた。
徳島県の山々。雲海が広がっている。 沓掛山の山頂は広い笹原になっている。笹の向こうには石鎚山。すばらしい眺め。
櫛ヶ峰(1112m)の向こうには周桑平野。あのあたりからいつも沓掛山を見上げているのか・・と納得。 これからめざそうとしている黒森山(1678m)。見るからに険しそうな山だ。
山頂で30分ほど休憩し、黒森山を目指して急坂を下る。ここからは通ったことのない未知の世界。 急坂を慎重に下る。が・・何度も滑って転んでしまった。これは帰りが大変そう。
むむっ、東の方からあっという間にガスが迫ってきた。なにやら雲行きが怪しくなってきた。大丈夫かいな? 黒森山の山頂が見えてきた。東側は切り立った崖になっている。東斜面はガスで真っ白。
40分弱で黒森山山頂に到着。東側はガスで全く見えない。沓掛山方面を振り返ったが、これもまた視界が悪くてよく見えない。 黒森山山頂。見通しが良かったら赤石山系がきれいに見えただろうなあ。それはまた次回のお楽しみ。次回の宿題。
山頂から権現様に向かって出発。ときどき道に迷いそうになる。ところどころにある赤いテープをたどって道なき道を進む。 20分ほど進むと・・ついに会うことができた。堂ヶ平の不動明王。昔の人の苦労を偲びしばし感激!
権現様にはお札が祀られていた。ここを訪れる人もいるということか。 権現様は、こんな森の中にひっそりとただずんでいた。
権現様に出会った頃、また日差しがさしてきた。少し帰りかけたけど、気持ちが良かったので、またしばし休憩。 道なき道を引き返す。所々にある赤いテープを目印に黒森山の山頂を目指して・・。
黒森山の山頂が見えてきた。東側はやっぱり切り立った崖。視界も相変わらず悪いまま。 山頂に到着した。ここからまた沓掛山を目指して引き返すことになる。
黒森山から沓掛山へ戻っていると男女4人組の方が登ってこられた。こんなところで人に会うとはめずらしいと思って、「どこまで行くのですか。」と訪ねると、「権現様に会いに。」という返事。「えっ!、僕もさっき会ってきたんですよ。」
堂ヶ平の権現様に会いに行こうとする人が僕の他にもいる・・。なぜがとてもうれしくなった。
後で気がついたのだが、このとき会ったのはエントツ山さんの掲示板やHPでよく登場する「はるちゃん」一行だったらしい。僕が又兵衛岳を目指して炭の馬道を登ったのも「はるちゃん」の登山記がきっかけ。そうと知っていればもっとお話をしたかったのだが・・。
今度、またどこかでお会いできたらいいなあ〜。
約45分で沓掛山山頂まで戻ってきた。最後の上り坂はやはりきつかった。山頂に到着するとバテバテ・・。 15分ほど山頂で休憩し、下山を始める。
ガスが立ちこめて見晴らしはよくない。笹ヶ峰方面もご覧の通り。山頂は厚い雲で覆われている。 西山越えに向かっての登山道。来るときとは違って日差しはない。でも快適な道。
宿に到着。登山口まであと一息。 途中、野鳥を見ることができた。大きな口を開けてさかんに鳴いていた。なんていう鳥なんだろう・・・?
午後1時20分過ぎ、登山口まで帰ってきた。登るときと違いたくさんの車が止まっていた。 吉居集落付近から黒森山、沓掛山を見上げて今日歩いたヶ所を確認。ふむふむあのあたりを歩いていたのか。
笹ヶ峰もバッチリ見ることができた。下山するとまたとてもいい天気になった。 止呂橋付近から風透・下津池の棚田を撮影。稲もずいぶん生長していた。
登山道にて・・・

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