2006年 (山を歩く・その19) 

早朝の伊予富士と基安鉱山跡(瓶ヶ森林道登山口〜伊予富士山頂〜登山口〜旧寒風山トンネル
                  〜基安集落〜基安鉱山坑口〜基安集落〜旧寒風山トンネル)
 

                                                              平成18年10月21日
今年の4月以来になる基安集落。秋にここへ行くのは初めてのことだ。当日は天気がいいという予報だったので、例によって今度は伊予富士山頂から日の出を見てみようということで、またまた早朝に家を出て瓶ヶ森林道の伊予富士登山口に午前5時過ぎに到着した。
【当日のコース
自宅発(4:00)→伊予富士登山口(5:27)→伊予富士山頂(6:10〜6:57)→登山口(7:26)→旧寒風山トンネル愛媛県側(8:00)→基安集落跡(8:13)→基安鉱山坑口付近散策(9:20〜10:40)〜基安集落(11:30)〜旧寒風山トンネル(12:15)
午前5時27分、登山口を出発。目指すは山頂での日の出。あたりはまだ薄暗い。 いい天気と思ったのだが・・・山頂から黒いガスが下りてきた。むむっ、こんなはずでは・・。
伊予富士山頂が見えたり、隠れたり。これは・・・日の出を見ることはできるのだろうか。 6時10分、山頂に到着したが・・まわりはガスでなにも見ることができない。なんとか晴れてほしいものだが・・・。
真っ白な山頂でしばらく待つと、す〜っとガスが晴れてきた。これは期待できそうだ。 午前6時20分、真っ赤な太陽が雲の中から昇ってきた。これはすばらしい眺め。
またまた、日の出を拝むことができた。今回はラッキーだった。 と思ったら、突然ガスが東側から吹き上がり、あっというまに太陽を隠してしまった・・。
伊予富士の東側に紅葉のきれいな場所がある。太陽は隠れているので、そこまで下りてみることにした。 これはきれいに色づいている。これを見ただけでも満足。
またまた、ガスが晴れて太陽が顔を出す。ガスが晴れたりかかったりの連続。なかなか、変化に富んだ風景で面白い。 西の方に伊予富士の陰。おおっ!山頂には自分の影が映っている。なんとも神秘的な眺め。
ブロッケン現象と言うらしい。初めてみた。今から思えば色々ポーズをとってみればよかったかな・・。 午前7時山頂をあとに下山を始める。今日はなかなか面白かった。
朝日があったってとっても快適な登山道。名残惜しいが次に行くところがあるので・・。 振り返ってみる伊予富士。時折ガスがかかりすっきりしない天気。
下るにしたがって天気がよくなってきた。今あの上にいれば・・・と思っても後の祭り。 7時26分、登山口に着いた。さてここから林道を引き返し、旧寒風山トンネルに向かって進む。
瓶ヶ森林道から見上げた伊予富士(1756m)。なんとまあ・・綺麗に晴れたものだ。 同じく林道から見上げた寒風山(1763m)。
こちらは笹ヶ峰(1859m)とちち山(1855m)。山頂には多少雲がかかっている。 午前8時、旧寒風山トンネルまで戻ってきた。愛媛県側入り口から見た伊予富士(1756m)。あの山頂に登っていたのか・・。
ここから基安集落跡に向かって道を下る。夏は草でぼ〜ぼ〜だったが、思ったほど草は茂っていなかった。 10分ちょっとで集落跡に到着。この季節に来るのは初めて。いつもと違い草木がだいぶ生い茂っている。
ガスボンベの山。生活の跡が感じられる。集落の散策は後にして、今日はまず坑口へ向かうことにしよう。 ほとんどの建物は取り壊されているが、中には残っているものもある。これはトイレの跡らしい。
しばらく進むと桂谷の上流。2年前の災害でだいぶ痛んだらしい。見上げると伊予富士の山頂付近が見えた。 ここから坑口に向かって進む。一応道はあるがこけが生えて歴史を感じる道となっている。
だいぶ登ってきた。正面には寒風山が見えてきた。またガスがかかってきている。 これは飲料水のタンクらしい。鉄のパイプが集落まで続いていた。
見晴らしのいいところまでやってきた。正面に寒風山。旧国道と同じ位までの高さにきた。標高は1100mくらいかな・・。 基安鉱山の大きなズリ跡が見えた。35年前までここに集落が広がっていたとは想像もできない。(マウスポインタをあててみて下さい。)
こちらは扇山(1392m)。ここでしばらくぼ〜としていたい気分。眺めもいいし、いい天気になってきた。 ここまでくれば坑口まであと少し。ゆっくりと道を進む。
午前9時20分、坑口に到着。旧寒風山トンネルから1時間20分ほどかかっていた。ここへ来るのは昨年の2月以来となる。 水がたくさん流れ落ちている。
約1年半ぶりの坑口。しばし休憩。以前はここで引き返したが、今日は少し付近を散策してみることにした。 索道の残骸も至るところに残っている。
こんなのを見ると、当時はどんな様子だったのかな〜と想像力がたくましくなってしまう。 おおっ、これはもう一つの坑口か・・。中はかたく閉ざされているがもしかしたら・・。
近くにまたまた発見!これは間違いない。坑道は硬く閉ざされている。基安はたくさんの坑口があったと聞いていたが・・やっぱり。 ここには橋がかかっていたのかな・・。そういや〜昔の写真でみたことがある。
付近をうろうろしていると、またまた発見!こちらもしっかりと蓋をされている。 色々なものの残骸が付近には残っていた。
付近は、そろそろ色づき始めている。 しばらくうろうろしたあと、下山を開始。歴史の重みを感じた貴重な時間だった。
見通しのいい場所までもどって、ズリ跡をアップで撮影。今日はここまで行けるかな〜。 引き返していると・・あれ〜道がわからなくなってしまった。登ってきた道と違うぞ〜。
来たことのないところまでやってきた。見上げると岩が露出している。なかなかの眺め。 第5の坑口を発見した。こちらも石が詰められて坑道は硬く閉ざされていた。
引き返し、とりあえず下に進めばいいや、ということでどんどん下る。偶然桂谷の登ってきたところに到着。よかった、よかった。 天気もいいし、誰も来ないし最高の場所。今度は弁当でも持ってこようか・・。
集落までは、この水道管が続いている。でもほんとに草木が生い茂り、前回とはまったく違う光景となっている。 基安小学校のバックネットを発見。近づくまでわからなかった。
草木で、前に進むのも一苦労の状態。集落散策は次回にして、今日はすなおに引き返すことにしよう。今度は冬に・・・。 12時過ぎに旧寒風山トンネルまで戻ってきた。なかなか面白かった〜。収穫もたくさんあった。

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